三重県・大台町では現在、ガバメントクラウドファンディング「熊野古道伊勢路を歩く人に安心安全に『馬鹿曲がり橋』を渡ってもらいたい!を実施しています。

ガバメントクラウドファンディングは、ふるさと納税制度を活用したクラウドファンディングとして、ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」が行っているものです。

自治体が抱える問題解決のため、ふるさと納税の寄付金の「使い道」をより具体的にプロジェクト化し、そのプロジェクトに共感した方から寄付を募る仕組みです。

 

この仕組みで三重県・大台町が支援を求めるプロジェクトは、熊野古道伊勢路を歩く人に安心安全に『馬鹿曲がり橋』を渡ってもらいたい!です。

熊野古道は、熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)に参詣のための道で、代表的なものが紀伊半島を西回りする「紀伊路」と、東回りの「伊勢路」がありました。「伊勢路」は伊勢から熊野三山へ通じる総距離約170㎞の参詣道です。国の史跡「熊野参詣道」として指定を受けており、現在でも多くの観光客が伊勢路を歩いています。
「伊勢路」の人気スポットである大台町「馬鹿曲がり」には橋が架けられていましたが、長年の風雨などによる浸食のため落橋してしまいました。このため、「馬鹿曲がり橋」の復元にチャレンジします。
※本プロジェクトにおけるお礼の品の送付は、町外の方が対象で、町内の方は対象外となります。ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

 

<熊野三山に続く参詣道> 歴史、文化が息づく祈りの道

「熊野古道伊勢路」は、日本人にとって特別な場所である「伊勢神宮」から、いくつもの険しい峠を越え、熊野三山を詣でるために通った“祈りの道”です。
古くには、「伊勢に七度、熊野に三度」という言葉もあったほど、誰もが訪れたいと願う憧れの地であり、そのような「伊勢路」には、今でもその景観や歴史、文化が随所に息づいています。

大台町栃原と神瀬との境界にある不動谷は、宮川にせり出した山々によって作られた深い谷で、そこを通る道は熊野古道伊勢路きっての難所であり、谷間伝いに大曲がりを余儀なくされたことから「馬鹿曲がり」と呼ばれました。この馬鹿曲がりには橋が架かっており、「伊勢路」の人気スポットとして多くの方が歩いていました。

しかし、馬鹿曲がり橋は、長年の風雨などの浸食により落橋し、歩行ができなくなっています。現在、馬鹿曲がりを歩かれる方は、橋の下を通る河川に降りて通行しており、かつて架かっていた橋をガイドの案内でイメージしながらの散策となっています。
「熊野古道伊勢路」を歩く方々が、安心安全に歩くことができるように、ぜひとも馬鹿曲がり橋の復元活動にご協力ください。

 

<想定される危険性> 通行に支障をきたす増水と段差

現在、通行する方は橋の下を通る河川に降りて通行していますが、河川に降りる段差が高く降りる際に負担が伴います。また、大雨が降った翌日は増水により通行できないなど支障が起きています。
「伊勢路」は長距離を歩くため、体力的に厳しい状況であり、河川に降りる大きな段差は膝や腰に疲労を蓄積することになります。

 

<難所の馬鹿曲がりを安心して歩いてもらいたい>落ちた橋を復元します!

大台町内の「伊勢路」は、地元住民団体である「大台町ふるさと案内人の会」を中心に、日常的な管理(枝打ち、草刈り、危険箇所の見回り・パトロールなど)のほか、「伊勢路」を歩く方のガイドや町内小学校向けに座学・課外活動を行っています。
また、馬鹿曲がり橋や多くの歴史的遺産が残る神瀬区では、大台町の特産品である大台茶の茶園風景や美しい里山の景観を、歩く方々に楽しんでもらうため、区民の皆さんが日々保全活動を行っています。

今回のご支援により、馬鹿曲がり橋の復元に取り組みます。橋の復元により熊野古道伊勢路を歩く方や、ツアー等で歩く際に、安全に通ることができるようになります。

工事にあたっては、落橋した橋を木製にて復元いたします。復元する際には、防腐剤の加圧注入等により風雨での劣化等の対策を施します。

皆様のご支援をよろしくお願い申し上げます。

ガバメントクラウドファンディング「熊野古道伊勢路を歩く人に安心安全に『馬鹿曲がり橋』を渡ってもらいたい!

(寄附金の使い道) 馬鹿曲がり橋の復元工事

■主な内訳
・工事費  5,000,000円
■取扱い
・目標金額に達しなかった場合も、馬鹿曲がり橋復元のための取組に活用させていただきます。
・目標金額以上の寄附が集まった場合は、その超えた額は、熊野古道伊勢路の保全のための事業に活用させていただきます。

(事業実施のスケジュール)
令和3年度中の完成を目標に進めます。