今年も大台町観光協会では、三重県立昴学園高等学校のキャリアインターンシップを受け入れました。

実習に来てくれたのは、昴学園高校総合学科2年生の山中百合花さんです。

山中さんは、東京都出身。

居住する都道府県の枠を越えて、全国各地の公立高校に進学できる国内留学の制度を利用し、高校2年生として過ごす1年間、昴学園高校で学ぶことを選びました。

令和5年12月9日には、「地方創生☆政策アイデアコンテスト2023」最終審査会において、最高位となる地方創生担当大臣賞を受賞。

山中さんの発表「住みやすい町大台町を空き家で人口増加プロジェクト」

夢に向かって三重県・大台町で学ぶ山中さんに、自身の研究内容を深めるため、一つの記事としてまとめていただきました。

 


 

0.はじめに

私は今年、東京都の高校から大台町の昴学園高等学校へ1年間留学をしています。

 

昴学園は全寮制の高校のため、「自分のことは自分で行う」という自律性の高まる生活を送っています。

大台町で生活をしていると、初めの頃はコンビニやバスの本数が少なく不便だと感じていたものの、住んでいくうちに、ある程度の生活用品はネット通販で済むし、バスも本数は少ないものの通っているし、と、想像以上に生活しやすくて驚きました。

また、住人の方々がやさしいことも印象的でした。

私は東京の実家では祖母と暮らしていて、度々少子高齢化による老人ホームや介護者の不足の話を耳にすることが多かったです。

そこで、これが人口減少が問題となっている地域だったらもっと深刻なのではないかと思い、地域の活性化や人口減少などの社会問題に興味を持ちました。

 

今年1年間の留学を通して、地域活性化や人口減少などの社会問題の解決策を考えるという目標があるため、今回、自身の目標にちなんだ大台町活動の紹介します。

 


 

1.大台町の空き家の取り組み

私は、大台町に来て友人と町内を散歩している時に毎回思う事があります。

それは、空き家が目立つということです。

そこで私は、こんなにたくさんの空き家があるなら有効活用しないのは勿体ないと思い、大台町の空き家について調べてみました。

 

みなさん、現在の大台町の空き家の活用の取り組みについて知っていますか?🏡

 

取り組みの一つとして、空き家バンクというものがあります。

空き家バンクは、大台町とAWAプロジェクトが連携して空き家の利活用に取り組んでいます。

 

AWAプロジェクトとは、大台町の空き家・空き店舗・空き地の、新しくて楽しい利活用をデザインする有志団体の方々です。

大台町の空き家について様々な活動を行っています。

AWAの方々

私は以前、AWAの谷藤さんのOKUISE WORKの見学へ行った際に、衝撃を受けました。

OKUISE WORKは、空き家を改装し、アートギャラリーや木工作品が飾ってあるとても素敵な空間です。

写真のように、谷藤さん手作りの椅子と机があり、休憩できるにもなっています。

OKUISE WORKのカフェコーナー

空き家を改装して自分の好きな木工と現代アートを行うという谷藤さんの行動力とにとても感動したと共に、楽しみながら仕事をする姿がとても素敵だと感じました。

 

さらに、AWAの佐々木さんにインタビューをしました!

佐々木さんは、東京から大台町に移住し、SEとして関わった「大台町空き家データベースシステム」開発プロジェクトを通して、大台町内の空き家利活用に関心を持ち、自らも空き家を利用し宿泊施設を開業された方です。

 

Q.AWAプロジェクトを始めたきっかけは何ですか?

A.「まず、自分が大台町へ引っ越しをするときに空き家探しに苦労したからです。

中々条件が合わず、今住んでいる家は1年かけて見つけました。

住みたくても家がないということを体験して、他にも同じ悩みを抱えている人がいるはずだと思い、どうにかしたいと考えました。

前から空き家を使えるようにすることに興味があり、地域に関わる仕事がしたいとも思っていたので、大台町内の人と話し、AWAプロジェクトを始めました」

 

Q.空き家を改装するにあたって苦労したことや難しい事は何ですか?

A.「空き家の状態によって様々あります。

綺麗な状態で修理する必要もないものもあれば、床が抜けていてすぐに住める状態でなく、改装が必要なものもあります。

また、壊れてはいないものの、水回りが一昔前の作りで改装する必要があるものも多いです。

地域内循環を心がけているので、大工さんは大台町内の方にお願いしています。

そのため、町内の大工さんの空き状況を見ながら進めていくので、費用も時間もかかります。

一度に何件も改装するには、まとまったお金が必用になってくるので難しいです」

 

Q.実際空き家に住みたいと考えている人は多いですか?

A.「多いです。毎月1,000人以上がAWAサイトに見に来ています。

しかし、空き家バンクには使える空き家は20軒ほどしかありません。

その中でも賃貸物件は1~2件ほどと、とても少ないです。

移住者の方は、まず賃貸に住んでみたいという方が多いのに、賃貸物件が足りていません。

空き家の所有者さんの多くは、賃貸よりも売り出したい方が多いため、難しい現状です」

 

Q.大台町の空き家の活用と他の地域との空き家の活用と差別化などはありますか?

A.「特にありません。あくまでも大台町内の活動なので、大台町の空き家を希望している方に特化しています。

地域によって空き家の課題が違うため、他の地域との空き家の活用との差別化は行っていません。

移住希望者が多くなったとしても、現在利用できる空き家が足りていないため、全国的に宣伝やプロモーションはあまり行っていないです」

 

Q.大台町の空き家で今後行いたいことなどはありますか?

A.「空き家の数は沢山あるのに利用できる空き家が少ないことが課題となっているため、空き家が使い物にならなくなる前に、空き家の管理をすることを大切にしていきたいです。

家が長持ちするためにも、管理の大切さや意識を、空き家の所有者の方々に持って頂きたいです」

 


 

2.自分なりの空き家アイディア

AWAの活動を見て、私も大台町の空き家について取り組みたいと思い、自分で空き家が有効活用できるアイディアを考えました。

 

アイディアの内容を簡単に説明すると、

💭 ・空き家をワーキングスペース、住居に利用

💭 ・リモートワークが出来るようにWi-Fiを完備、家具等揃えて移住しやすい家に改装する

💭 ・1年間お試し移住を行い、住み続けたくなったらそのままその空き家に移住

 

という、考えです。このアイディアが実現出来たら嬉しいです☺

このアイディアに、AWAの佐々木さんから感想を頂きました。

佐々木さん「これに似た取り組みを2年前に行ったことがあります。

自分たちで空き家を買い取って賃貸住宅を作りました。

この時に作った賃貸物件は人気があり、このような賃貸物件を増やしていきたいけれど、それにはお金が必要です。

山中さんには今回考えたアイディアを多くの人にプレゼンしていただき、少しでもたくさんの方に空き家の問題意識を持ってもらいたいです」

とのことでした。

私は今回佐々木さんのお話を聞いて、空き家の有効活用の難しさや大台町内の空き家の現状を初めて知り、驚きました。

そのため、より多くの人に大台町の空き家問題の深刻さを伝え、現状課題を解決できるように頑張りたいです!

 


 

3.さいごに

大台町へ移住を考えている方はぜひ、空き家への移住も検討してみてください。

また、移住を考える上で大台町の魅力を知るために、観光が大切だと思うのでぜひ、大台町へ遊びに来てください!

 

このように私は、大台町へ留学に来てから、今まで以上に地域課題に触れ、その解決策を提案できるようになりました。

東京に戻るまでの残りの3ヶ月間、最後まで楽しみたいと思います!

 


 

山中さん、ありがとうございました。

数多くある全国各地の魅力的な高校の中から、三重県・大台町唯一の高校、昴学園を見つけ出し、お父様に背中を押してもらって1年間の留学を決めたという山中さん。

人口減少や少子高齢化の進行、若い世代の流出などにより、交通空白地の増大、医療の減少、空き家や遊休農地の増加、地域産業の衰退など、地域の課題が山積となっている大台町。

持続可能な未来のために、この多くの課題に目を向け、取り組んでいく若い力が必要です。

町全体がユネスコエコパークである大台町のキャッチフレーズは、「自然と人びとが幸せに暮らすまち」であり、エコパークの理念そのものです。

まずは、実際に遊びに行くことからはじめてみませんか。

大台町の唯一の魅力である“自然”を満喫するともに、ここに住む人にも話しかけてみてください。

みなさまのお越しをお待ちしております。