例年2月19日付近の日曜日に熊野古道・伊勢路沿いにある川添神社(三重県多気郡大台町栃原)で開催される奇祭「五身懸祭(ごみかけまつり)」。

おめでたい出で立ちの先導のもと2つの当番組の隊が地域を練り歩き神社前で合流後、神楽の奉納や神事が行われるお祭りです。

令和6年は2月18日(日)に開催されます。

練り歩きは、栃原自治会(本郷区・宮野区による自治会)と新田自治会(下新田区・中丸区・茶浦区による自治会)より選ばれるその年の当番の区が、それぞれの出発地点から13時過ぎに川添神社に到着するよう地域を練り歩きます。

今年の担当は、栃原自治会から宮野区三八組、新田自治会から茶浦区茶屋組。

 

先導は、狩衣姿に両手に扇子。「まだらーく まんざい」と掛け声をかけながら歩きます。

まだらーくまんざい = 曼荼羅神よ万歳

大日如来を中心とする曼荼羅の諸仏の加護を祈り、五穀豊穣・諸作物の豊かな生長を祈念する叫びと言われています。

行列は、酒や魚のほか「ほで」(餅の串をまるく365本刺したもの)を一緒に持ち歩きます。

ひとつの串は、こんな感じ。餅2色と、下は大根。これを、麦わらで作った「ほで」に丸く刺してあります。

2組の練り歩きは神社の前で合流後、14時より揃って境内に入り、神事が執り行われていきます。

神事は15時半頃まで続きます。

まずは、祝詞と舞の奉納。舞姫は地元「日進小学校」の児童が務めます。

そして、弓懸け神事。

その年の当番の区よりそれぞれに選ばれた2人が3回ずつ矢を放ちます。「太」と書かれた的に当たるとその年は豊作になると伝えられています。

続いて、苗松神事。

大きな雄松が、3本の縄で固定されています。神主さん達が松の周りを回ったあと縄を切り、幹が倒されます。

松のてっぺんには神幣が貼られており、これを奪い合います。昔は、この御幣を田の水口に立てると、豊作になったそうです。現代ではさながら、福男・福女ですね。

これが迫力!盛り上がります。

参加者には、サカキの枝、ほでに刺さっている餅串が配られます。縁起物として持ち帰ることができます。

五身懸祭は「奇祭」と呼ばれ、町外からも撮影・見学の方が訪れます。ぜひご参加いただきたい、地域に伝わる伝統のお祭りです。


 

五身懸祭(ごみかけまつり)

[開催日時]令和6年2月18日(日)
[開催場所]川添神社(三重県多気郡大台町栃原1481)

 

▼過去の五身懸祭の模様はこちらの動画でチェック!