令和6年1月14日、三重県多気郡大台町栃原にある水神神社一帯で「水神様大祭」が執り行われました。

水神神社は、大台町栃原「本郷山」の中腹に祀られていて、地元の人から「水神さま」と言われ親しまれています。

大祭では、地域の方々による地産のイノシシ汁鍋のふるまいが行われ、多くの来場者が体を温めていました。

本郷山を越えると、多気町の商業リゾート施設「VISON(ヴィソン)」の敷地内へ出ます。

去年11月、栃原の宮野本郷自治会とVISONが資金を出し合い、水神神社の東宮、西宮にあるお社、大台町側とVISON側の鳥居を新調しました。

▲新調された大台町側の鳥居

▲新調された東宮のお社

東宮、西宮の前では、来場者が持参したお供え物のお餅を焼くおもてなしが行われました。

水神神社が祀られる本郷山は標高282mと低い山並みですが、大台町側からの登り坂は急です。

駐車場から展望台までは約1.6km、展望台からの眺めは素晴らしく、天気の良い日には富士山が見えることも。

この日は風がなく霞んでいたものの、栃原の町並みを見渡すことができました。

本郷山の山頂から540m、なだらかな散策コースをおりて行くと、約15分でVISONへ到着。

▲新調されたVISON側の鳥居

この日、VISONでは豚汁のふるまいが行われました。

水神さまの歴史

水神さまがお祀りされるようになったのは、約600年前(西暦1400年頃)からと言い伝えられています。

当時この周辺は伊勢地方の国司ので、後醍醐天皇に仕えていた北畠氏の所領地であったといわれています。

本郷の中村家が代々に渡り水神さんを祀り続けてきましたが、江戸時代末期から栃原の住民が地域ぐるみで大切な行事として祀るようになりました。

▲新調された西宮のお社

御神水

東宮の岩のくぼみに溜まる水は、どんな日照りの年でも涸れない不思議な御神水。

昔の人は涸れ井戸の呼び水に使ったり、おねしょや女性の病の薬にもなるとして、大切にされてきたそうです。

水神さまのおかげかどうか、本郷山のふもとの小橋池も水が豊富で、地元の人の生活を支えています。和歌の浦の「塩釜」奥州釜石の「石釜」とともに、ここの「水釜」は日本三大釜と呼ばれています。

VISONへ遊びに行く際には、歴史ある水神さまを巡ってみてはいかがでしょうか。

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